マンションのお風呂(浴室)洗面所のリフォームで気をつけたいこと

マンションリフォームの際、構造上の制限というものがいくつかあります。このシリーズでは、お客さまのお部屋で「できること」と「できないこと」を具体的な例でチェックするお手伝いをさせていただきます。
浴室・洗面のリフォームは、簡単そうに見えて制約がとても多いもの。しっかり確認して、商品選びに活かしましょう!

1.ユニットバスは天井高に注意

浴室リフォームでは、防水の面からユニットバスをオススメしています。浴室・洗面は水漏れトラブルで多額の賠償問題に発展することもあるため、要注意。しっかり確認して選びましょう。
ところで、ユニットバスのカタログはほとんどのメーカーで「マンション用」「戸建て用」に分かれているのはご存知でしょうか?

必ずマンションで「マンション用」を使う必要はありませんが、「マンション用」はマンションの平均サイズに合わせて設計されたもの。戸建用よりも床下サイズと天井高が低くなっています。また、防水パンが標準装備になっているのも特徴です。
浴室リフォームで気に入ったユニットバスがあっても、お部屋の床下サイズと天井高、さらに設置する場所の広さでも設置できるユニットバスが決まってくるため、設置できない場合もあるのが難しいところです。

2.追い焚き機能を追加できるかな?

お湯がいつも暖かい追い焚き機能は、節水効果もあり便利な機能です。せっかくリフォームするのだからつけてみたい!というお客さまも多くいらっしゃいます。
ここで問題となるのが、給湯器の配管。追い焚き機能のないお風呂の場合、配管は浴槽にお湯を注ぐための一本だけでOK。ですが、追い焚きをする場合は冷めたお湯を循環させる必要があるので、浴槽から給湯器に運ぶ管と給湯器から浴槽へ運ぶ管、二本に増えてしまいます。

マンションの給湯器は共用廊下側に設置されていることが多いため、新たに配管を増やす場合はコンクリート壁に穴を開ける必要があります。壁は共有部分のため、許可されないことがほとんど。追い焚き機能を後付けするのは、実はとても難しいのです。

3.床の段差を減らすことはできるかな?

マンションの場合、浴室に繋がる洗面所や脱衣所が廊下よりも上がっている場合があります。理由は排水管がその下に配置されていて、スムーズな排水のため勾配をつける必要があり、段差をつけることでその高さを確保しているためです。
この場合、段差をなくすために洗面所・浴室以外の床をかさ上げするというのは家全体をリフォームすることになってしまいますし、住空間の天井が低くなって圧迫感が増してしまうため、あまり現実的ではありません。
ですが、近年開発されているリフォーム用のユニットバスは配水管の取り回しがスマートになり低床になっているため、従来ほどの空間を確保する必要がなくなっており、床上げなどをしなくてもフラットになる場合もあります。
また、手すりをつけるなど、段差をなくす以外でのバリアフリーを検討してみるのもいいでしょう。条件が合えば、介護保険の適用も可能です。

【ユニットバス】リフォーム費用の目安
材料費55万円+工事費25万円=約80万円

ベンチタイプなら浴槽への水平移動も楽にできます。
費用目安130万円~
(写真:TOTOマンションリモデル ベンチタイプ)

手すりなら後付けも可能です。
費用目安 材料費3万円+施工費1万円程度
(写真:TOTOインテリア・バー)

4.洗濯パンを工夫することで排水口点検・清掃がラクになる!

洗濯パンとは、洗濯機取り付け位置に設置するプラスチック製トレイのようなもの。万が一洗濯機から漏水した際に水を受け止め、床と階下へのダメージを防ぐものなので、マンション場合はとくに、必ず設置しましょう。
さらにマンションで定期的に実施される一斉点検・排水管清掃の際、かさ上げタイプの洗濯パンであれば洗濯機を動かさずに排水口をチェックできます。それだけでなく奥まで手が届いて普段のお手入れもラクラク。

通常の洗濯パン
かさ上げタイプの洗濯パン

また、排水トラップがついているものであれば、排水口からのニオイなどもブロックしてくれるので衛生的にも良いですね。

サンリフォームでは経験豊富なアドバイザーやデザイナーが、あなたの暮らしに寄り添ったプランニングを提案いたします!ぜひお気軽にご相談くださいませ♪

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