2025.02.20
【2025年も実施決定!リフォーム補助金】 子育てグリーン住宅支援事業≪マンション≫

2025年も新築・リフォーム住宅の省エネ化推進を目的とする支援事業【子育てグリーン住宅支援事業キャンペーン】がおこなわれることが発表されました。
交付申請は、すべての工事が完了したうえで2025年12月31日までに済ませる必要があります。今年リフォームをお考えの方は早めに工事内容を検討し、リフォーム会社に依頼しましょう。
<リフォームで最大60万円>
「子育て」という名前がつきますが、リフォームの場合は家族構成・世代を問いません。
対象:2024年11月22日以降に着手し、かつ2025年12月31日までに交付申請が完了した工事
なお国が定めた補助金申請額の予算上限に達した時点で、期限を待たずして受付が終了する可能性もあります。
どんなリフォームが対象?
下記3つの必須工事のうち、最低2つは実施することそして、1申請当たりの合計補助額が5万円以上であることが必要です。
<Sタイプ> 上限60万円
必須工事①②③の全てを実施
<Aタイプ> 上限40万円
必須工事①②③のうち、いずれか2種を実施

必須工事:
①開口部の断熱改修
②躯体の断熱改修
③エコ住宅設備の設置
※①,②については、ZEH水準に相当する省エネ性能以上の改修工事に限る。
付帯工事(任意工事):
④子育てしやすい住環境のための改修
⑤防災性向上改修
⑥バリアフリー化を目的とした改修
⑦空気清浄機能・換気機能付きエアコンの設置
⑧リフォーム瑕疵保険等への加入
※対象となるのは「必須工事」を行う場合に限る。
昨年の「子育てエコホーム支援事業」との違いは?
2024年に実施された「子育てエコホーム支援事業」との主な違いは下記になります。
■最大補助額の上限が前年より増加
昨年は、補助額の上限が原則20万円で、子育て世帯や若者夫婦世帯が自ら居住する住宅にリフォームを行う場合、60万円まで上限が引き上げられることがありました。
一方今年の「子育てグリーン住宅支援事業」では、全世帯で40~60万円となっています。
■必須のリフォーム工事が1つから最低2つに増加
昨年は必須工事①②③いずれか1つの工事を行えば対象となりましたが、今年は2つ以上の工事を行う必要があります。
今年は補助金を受け取るためには断熱改修が必須となり、国はこの事業を通してより包括的な省エネリフォームの推進を目指していると考えられます。また2025年は国のGX(グリーントランスフォーメーション)投資「断熱窓導入の集中的支援」最後の年となっています。
対象工事の詳細とは?
①【必須】窓・ドアの断熱改修

■内窓設置
今ある窓の部屋側に取り付ける窓で、二重窓・二重サッシともいいます。
断熱効果のほか、結露軽減や防音にも効果的。工事もとても簡単で1日で完了します。マンションでもほとんど場合取り付けが可能です。
なお、既存の内窓を取り除き、新たに交換する場合も対象となります。
※施工イメージ:LIXIL製品「インプラス」
■外窓交換
■ガラス交換
■ドア交換
今ある窓やガラス、ドアを外して新しい窓に交換。マンションの場合、これらはすべて共用部分にあたるため管理組合への確認・相談が必要です。
②【必須】外壁、屋根・天井又は床の断熱改修

外壁とは外気に面する壁、または屋根や天井、床に断熱工事をおこなうことです。
室内側に断熱材を施工することになるため、簡単にできる工事ではありませんが、断熱効果は高いためフルリフォームをする際に導入される方が多いです。
鉄筋であるマンションは快適なイメージがありますが、コンクリートの特性である「蓄熱」の影響で、冬は夜中に冷やされた冷熱を日中に室内に放出し、一方で夏は、昼間に灼熱の太陽に照らされて蓄積した熱を夜中にかけて室内に放出。意外と冬は寒さを、夏は暑さを感じやすいものです。
また、部屋がマンションのどの位置にあるのかにもよります。角部屋・最下階・最上階、または方角などによっては外気の影響を受けやすくなります。
さらに、マンションは気密性が高いことから熱の逃げ場がなく、とくに冬は結露に悩まされるお家も多いでしょう。
そんなお悩みを解決するには、「窓」「壁」「天井」「床」を断熱するのが最も効果的です。
③【必須】エコ住宅設備の設置

(1)太陽熱利用システム
(2)高断熱浴槽
(3)節水型トイレ
(4)節湯水栓
(5)高効率給湯機
(事務局の定めた基準を満たした商品を使用した工事のみ対象となります。)
④子育て対応改修
④以降は必須工事ではありません。1~3の工事と同じタイミングですれば合計補助額がUPして、よりお得になるというものです。

(i)家事負担の軽減に資する設備を設置する工事
例…
(1)掃除しやすいレンジフード
(2)ビルトイン自動調理対応コンロ
(3)ビルトイン食器洗機
(4)浴室乾燥機
(ii)防犯性の向上に資する開口部の改修工事
対象工事が外窓交換・ドア交換となるため、マンションでは共有部分にあたり施工が難しいでしょう。
(iii)生活騒音への配慮に資する開口部の改修工事
対象工事がガラス交換・外窓交換・内窓設置・ドア交換となり、そのうちマンションで施工可能なのは内窓設置(もしくは交換)となります。ほかは共有部分にあたり施工が難しいでしょう。

(iv)キッチンセットの交換を伴う対面化改修工事
※「掃除しやすいレンジフード」「ビルトイン自動調理対応コンロ」との重複申請はできません。「節湯水栓」「ビルトイン食器洗機」は申請可能です。
-設備-
以下①~④のすべてを有する
①キッチン用シンク(給排水設備と接続されていること)
②調理台
③コンロ (IH クッキングヒーター含む)
④調理室用の換気設備
-レイアウト-
①から③の少なくとも2つ以上の設備に正対して立った位置から、リビングまたはダイニングの過半を見渡すことができる。
⑤防災性向上改修

防災性向上とは、暴風雨などで屋根瓦等の飛来物の衝突に対しても安全性を有すると確認された合わせガラス、または複層ガラスの窓にすること。サイズによって一定の補助額が定められています。
⑥バリアフリー改修

バリアフリー改修は以下が対象工事となります。
・手すりの設置
・段差解消
・廊下幅等の拡張
・衝撃緩和畳の設置
⑦空気清浄機能・換気機能付きエアコンの設置

商品例…
(1)シャープ 新プラズマクラスターエアコン『Airest(エアレスト)N-Pシリーズ』
(2)ダイキン 『うるさらX』
⑧リフォーム瑕疵保険への加入
以下のリフォーム瑕疵保険又は大規模修繕工事瑕疵保険への加入に対して、補助額を補助が出来ます。
『国土交通大臣が指定する住宅瑕疵担保責任保険法人が取り扱うリフォーム瑕疵保険及び大規模修繕工事瑕疵保険であること』
5万円以上の補助金額ってどんな工事?
補助金を獲得するためには①~③のうち2つのリフォーム工事を含んでいることが条件であるほか、1申請当たりの合計補助額が5万円以上であることが必要です。
ではマンションの場合、どんな工事を組み合わせれば5万円以上になるのでしょうか?
【例1】トイレ+内窓リフォーム

<子育てグリーン住宅支援事業>
・節水型トイレ(エコ住宅設備)
20,000円
・手すり(バリアフリー改修)
6,000円
・トイレの内窓
11,000円
・洗面室の内窓
11,000円
などまとめてリフォームすると
合計補助額 51,000円
【例2】浴室+内窓リフォーム

先進的な窓の断熱改修に特化した「先進的窓リノベ2025事業」と併用して申請することも可能です。その場合は各事業の補助額が5万円以上である必要があります。
「先進的窓リノベ2025事業」とは?<子育てグリーン住宅支援事業>
・節湯水栓(エコ住宅設備)
6,000円
・高断熱浴槽(エコ住宅設備) 23,000円
・浴室乾燥機(子育て対応改修)
32,000円
・手すりの設置(バリアフリー改修)
6,000円
・廊下幅等の拡張(バリアフリー改修)
28,000円
・段差解消(バリアフリー改修)
7,000円
<先進的窓リノベ2025事業>
・浴室の内窓
Sグレード【中】1箇所
44,000円
・洗面室の内窓
Sグレード【小】1箇所
28,000円
などまとめてリフォームすると
合計補助額 174,000円
【例3】キッチン+内窓リフォーム

<子育てグリーン住宅支援事業>
・節湯水栓(エコ住宅設備)
6,000円
・掃除しやすいレンジフード(子育て対応改修)
13,000円
・ビルトイン自動調理対応コンロ(子育て対応改修)
15,000円
・ビルトイン食器洗機(子育て対応改修)
25,000円
<先進的窓リノベ2025事業>
・キッチンの内窓
Sグレード【中】1箇所
44,000円
・リビングの内窓
Sグレード【大】2箇所
65,000円×2
などまとめてリフォームすると
合計補助額:233,000円
申請はどうやってするの?

補助金の申請は私たち工事業者が行います。
お客様が検討されているリフォーム工事は対象となるのか、対象商品や補助額の確認も行います。
<もしリフォームを考えているのであれば…>
昨年より補助金獲得の条件は厳しくなりましたが、クリアすれば世帯問わず補助額の上限が引き上げられる今年の補助金制度。
もし現時点で、窓まわりや断熱改修工事を検討しているのであれば、早めにリフォーム会社に工事を依頼し、補助金を利用したい旨を伝えましょう。また窓まわりを考えていなかった方も、これを機に検討してみてはいかがでしょうか?